子供を放射能汚染食品から守る

放射性物質の作物(食品)への移行係数とは?

移行係数とは、放射性物質が土中から作物へ吸収される割合を示す値です。これは作物によって違います。

公益財団法人原子力環境整備促進・資金管理センター発行の環境パラメータ・シリーズ1 、「土壌から農作物への放射性物質の移行係数」では次のように定義されています。

移行係数(trans fer factorまたはtransfer coefficient)とは,農作物中 蓄積される放射性核種〈便宜上RIと記す)の濃度と,土壌に含まれるRIの濃度の比であり

移行係数は、土壌の違い・第二に品種の違い・気候によって変わってきます。
いくつかの研究機関の論文データが存在します。


事故後に平成23年5月27日に農林水産省が「農地土壌中の放射性セシウムの野菜類と果実類への移行について」というのを発表し、そこに主だった野菜類と果実の移行係数が上げられています。

 

          農作物中のセシウム137濃度(生鮮重、Bq/kg)
移行係数=-----------------------
          土壌中のセシウム137濃度(乾土、Bq/kg)      


従来のものとの違いは、分子の「生鮮重」の項目で、学問的な移行係数では乾燥重が使われていました。一般的向けには、今回のような生鮮重に換算したものの方が使いやすいでしょう。

下に、一覧表を上げておきます。

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移行係数の参考書

移行係数について書かれている書物はいくつかありますが、原子力環境整備促進・資金管理センター発行の、環境パラメータシリーズ環境パラメータシリーズがお勧めです。原環センターのサイトからPDF形式で無料でダウンロードできます。

公益財団法人 原子力環境整備促進・資金管理センター発行
環境パラメータ・シリーズ1 土壌から農作物への放射性物質の移行係数
環境パラメータ・シリーズ2 土壌と土壌溶液間の放射性核種の分配係数
環境パラメータ・シリーズ3 淡水から生物への放射性物質の移動
環境パラメータ・シリーズ4 食品の調理・加工による放射性核種の除去率
環境パラメータ・シリーズ5 飼料から畜産物への放射性核種の移行係数
環境パラメータ・シリーズ6 海洋生物への放射性物質の移行