以前書いた、セシウム排出にペクチンは効果あるのか?という記事に
佐賀大の井上勝利先生から以下の投稿をいただきました。
(先生ご本人でしょうか?ありがとうございます)
ペクチンを多く含むミカンジュースカスなどを用いた重金属等の有害物質の除去を研究している者です。
セシウムの除去についても研究しましたが、残念ながらミカンのペクチンにはセシウムの除去機能はありません。他の植物ペクチンも同じでしょう。ただしストロンチウムの吸着・除去能力はあります。セシウムに対しては茶葉、渋柿に含まれているポリフェノールが効果的です(2012年5月18日、日刊工業新聞にて報道)。
当該の日刊工業新聞の記事冒頭を以下に引用します。
佐賀大学の井上勝利教授らの研究グループは、柿や茶葉のポリフェノール成分を使って、水に溶けたセシウムを効率的に回収できることを発見した。回収率は柿渋でほぼ100%、茶葉のカテキンで70―80%。東京電力福島第一原子力発電所事故で拡散した放射性セシウムの除染で、汚染された柿や茶葉を吸着材として利用できる可能性がある。
成果は19日から福島市飯坂町で開かれる第1回環境放射能除染研究発表会で公表する。
ポリフェノール化合物の一種である柿タンニンを含む柿渋と、同じくポリフェノール化合物の一種であるカテキン類を含む茶葉を原料にそれぞれ吸着材を調製した。
非放射性のセシウム濃度が13・2ppm(ppmは100万分の1)の水溶液10ミリリットルに10ミリグラムの吸着材を入れた時の回収率は、水の酸性度によって異なるが、中性の場合、柿渋でほぼ100%、茶葉で70―80%程度だった。
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