子どもを放射能汚染食品から守る

食物摂取時の簡易被曝量計算式

日本産婦人科学会が平成23年7月21日付けで「食材中の放射性セシウムについて心配しておられる妊娠・授乳中女性へのご案内」という、短いお知らせ文を発表しました。

この文章で、食材から摂取したセシウムを、被曝量(mSV)に換算する式が書かれていたので、以下にご紹介しておきます。

Cs-137 を食材中から摂取した場合におけるベクレル(どの程度の放射線を出すかの単位)とミリシーベルト(人体が放射線により受ける影響の単位)の関係
は以下のようになります。

mSv=Bq×1.3÷10,000(成人の場合)
mSv=Bq×1.3÷100,000(青年の場合)
mSv=Bq×1.0÷100,000(少年の場合)
mSv=Bq×9.7÷1,000,000(幼児の場合)

青年の場合、5,000 ベクレル/kg の牛肉を200g(0.2kg)食べた場合、摂取され
るベクレルは1,000 となり、内部被曝実効線量(ミリシーベルト)は以下のよ
うに計算されます。
1,000×1.3÷100,000=0.013 ミリシーベルト

以上です。計算式のBqは摂取ベクレルですね。

1回あたりの内部被曝実効線量ですから、求めたい期間の内部被曝実効線量を求めるには、この式を元に、一日何を何回食べるか、それを何日続けるのか・・・を考慮計算していきます。


注意点はあくまで、非常に簡便化した式という点です。「放射性物質の作物(食品)への移行係数とは?」でも書いたように、食物はどこを食べるか、どのような調理をするかによって、摂取される被曝量は大きく変わってきます。


追記:今回、学会が出した案内文の最後に

これら地域に居住している方々の健康診断やがん発生の調査を通じて放射性セ
シウムの及ぼす健康被害の研究が続けられているわけですが、学術的に証明さ
れた健康被害は現在のところ起こってないと言っても過言ではありません(甲
状腺がんは放射性ヨウ素被曝によって起こりました)。

とありますが、これはIAEAやICRP、WHOなど、原発推進組織が行った研究にもとづく説です。そのまま信じるのは非常に危険です。

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