日本でも20年以上前に、自然食愛好家を中心に市場が生まれましたので、スピルリナの健康に及ぼす作用の研究は、ずいぶんされてきました。ネットで探すとかなりたくさんの研究をみつけることができます。
たとえば以下のような研究があります。
スピルリナのデトックス(de・toxication)作用 | |
肝保護・解毒効果 | ・肝炎に対する摂取効果(埼玉医大) ・血清LDLコレステロール、中性脂肪の低下作用(埼玉医大、女子栄養短大、東海大) ・抗がん剤の副作用発現阻止(日本医事新報) ・肝症外性物質・四塩化炭素を使用した肝保護効果試験(Biochem.&Biophy.R Comunications.1998)※1 ・エタノール代謝に及ぼす影響 |
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毒性物質排除効果 | ・腎毒性物質(無機水銀、制ガン性:シスプラチン、P-アミフェノール)による腎障害抑制効果(千葉大) ・チェルノブイリ原発事故による放射能排泄効果(For Immediate Release June1991) ・ダイオキシン排泄効果(福岡県保健環境研究所) |
腸をきれいに | ・ラット腸内の乳酸菌増殖促進効果(千葉県立衛生短大) |
アレルギー反応の抑制 | ・Compound48/80による皮膚炎発症の抑制(Remirez et al.,2002)※1 ・アラキドン酸による耳浮腫炎症抑制効果(C.Romay et al.1998,1999)※1 ・酢酸による大腸炎に対する抗炎症効果(R,Gonzalez;et al.,1999)※1 ・卵白アルブミンによるアレルギー炎症抑制効果(Remirez et al.,2002)※1 ・ザイモサン発症関節炎に及ぼす抑制効果 ※1 |
※東洋酵素化学株式会社HPより引用 |
表は東洋酵素化学株式会社という企業のHPに掲載されていたものですが、ネットを探せばたくさんみつけられます。
健康にはかなり好影響を与えるようですね。
では、放射能の排泄に関してはどうでしょうか?
これに関してはチェルノブイリの事故後、ウクライナなベラルーシで、いくつかの研究団体によって試されています。たとえば以下のような症例が発表されています。
イギリスのEarthriseという会社が、放射線被曝して病気で苦しむベラルーシの子供を救うために、スピルリナを提供しました。子供たちに毎日5gのスピルリナの錠剤や粉末を飲ませました。
そうしたところの、尿の放射線レベルが20日ほどで約半分になりました。そこで20日ごとに100人の子供の治療が行われました。
また、3才から7才までの幼稚園児49人に45日間スピルリナを投与しますと、サプレッサーT細胞とホルモン上昇が見られ、83%の子供たちの尿中放射能の減少がみられたという研究もあります。
こういった研究発表が学会でいくつもなされていて、レポートが作成されていますが、厳密な医療統計にもとづいた研究論文は存在しないようです。
スピルリナ類は細菌や重金属(水銀、カドミウム、鉛、ヒ素)を含むものや、肝毒性を持つ藍藻毒の一種であるミクロシスチンを含むものがあるので要注意です。
不純物がなく、ミクロシスチンが混入していないスピルリナ類を摂取するのは安全性が保たれていると思われます。いくつかのメーカーではスピルリナを整った設備環境で栽培し、安全性についての分析的なテストを行って、それを発表しています。そのような会社の製品なら、まず問題ないでしょう。
ただし、不純物を含まないスピルリナで、下痢や鼓腸、胃のむかつき、浮腫などが起こることがあります。とはいうものの、他の食品でも起こる可能性があるレベルだと思われます。
妊娠中および授乳中の安全性については十分な情報がないため、摂取は避けたほうがよい。
独立行政法人国立健康・栄養研究所のサイトある「「健康食品」の安全性・有効性情報」にスピルリナの記載がありますので参考にしてください。
いづれにせよ、妊婦さん・授乳中のお母さん・子供以外の健康な方は、試してみる価値はあると思います。
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